古いVWすべてのウィークポイント、ロッカーパネルの腐食を修復しました。前輪で跳ねた石、泥などの小さな傷から始まって、最終的にはロッカーが腐食してしまいます。

完全に穴の開いてしまったパネルは修正できませんので、大きく切開してから内側の防錆処理をして、新しいパネルに張り替えます。ここではカルマンギアのロッカーパネルレストレーションの施工例をお見せいたします。

カルマンに限らず、このロッカーパネルはVWのウィークポイントと言ってもいいでしょう。表面に出たサビよりも、実際のサビは内側にある場合が多く、ひどい場合はこのように切開しなければなりません。


案の定裏側のパネルはグサグサに錆びていたので、パネルを新造して張りかえることにしました。平板からこの形に折り曲げるのも、熟練の技術がひつようです。
作り直したパネルを仮付けして、寸法を確認しますこの上にはヒーターのダクトが付きます。
この黒いペイントは防錆ペイントで、せっかく切開して直してもこれを塗らなくてはまたサビが発生してきます。肝心な仕事なのですよ!
ヒーターダクトを取り付けた後に又防錆ペイントを塗りこんでいきます。
複雑な構造のカルマンギアのロッカーは、場所によっては3重構造になっています。
いよいよ外装パネルの取り付けです。
ドアの下のアウターパネルです。
この写真を良く見てください。 ドアから後ろはリアフェンダーのパネルの中に隠れてしまうのです。ここの構造が一番複雑になっています。
こんな写真は滅多に見られませし、本音は見たくありません・・・・。
ここまでキチンとした下処理をすれば、長くお乗り頂けると思います。
リアフェンダー下の外板パーツです。リプロパーツですが、思ったより作りは良いです。
溶接は接続面全体に入れていきます。
ドア下のパネルとリアフェンダーの関係がこれを見ていただければ良くお分かり頂けると思います。
そして最低限のパテを使って表面を整えます。
塗装前のサフェーサーを塗って、さらに表面をチェック!
完成です!
今度ここが痛むのは数十年先の事でしょう!!