’66 SundialCamperのレストアをお届けします。
このBUSはBugSpotで輸入販売して約2年経っています。レストアが必要な状態ではなかったのですが、Showコンディションにしたいというお客様のご希望でボディーワークを行うことになりました。ところがです! 仕事が進むにつれ・・・・大変なことに・・・。詳しくは詳細をご覧ください。
レストア前の状態です。写真でもお分かり頂けると思いますが、悪くはありません!
先ずは、外装の部品を外していきます。何気にのぞいたポルシェファンが・・・。
ルーフの剥離です。 他のページでも書いていますが、先ずはここから剥離を始めます。
サフェーサーが入ったルーフです。ここは非常に良いコンディションでした。

カーゴドアの剥離&極薄のパテです。

そしてサフェーサーでフィニッシュ!
右のBピラーです。以前からうさんくさかったのですが・・・。
よーく見ると・・・パテか!?
切開してみると案の定・・・軽く当たっていました。しかもそこにはサビが・・・。
インナーパネルにまで歪みが・・・。

思い切って大きく切開、そして裏側から処理していきます。

ドナーから外したBピラーです。
ドナーのBピラーとフェンダーを仮組みします。この寸法出しが大変なんですよ!
そして本溶接!
写真では判りずらいですが、インナーの歪みもほとんどなくなりました。
サフェーサーで完了!
この写真だと見やすいですね。
サイドメンバーともピッタリ!
右側面の剥離作業&板金です!
ここはコンディションも良く、わりと仕事が速かったですね!

サフェーサーが入ったサイドパネルです。
第2コーナーを回って、いよいよ一番大変な左サイドパネルです。
一気には剥離できませんから、様子を見ながら徐々にハクっていきます。
サイドウィンドの部分は隅々まで剥離ます。
面全体にパテが入っているようですが、これ極薄なんですよ!
窓廻りにサフェを入れて、下側の面修正です。
面出しが完了。この後サフェを入れて、長かった左サイドの完成です!
リアハッチの剥離&板金作業です。 ここは比較的楽な作業でした!
右フロントドア、すばらしいコンディションでした。真ん中に1ヵ所パテを入れただけ!
予想はしていましたが・・・腐食が進んでいたフロントマスク下。切開です!
外したパネルの裏側を見てください。ほとんどのBUSはこんな状態であるといっても過言ではありません。 それをどう処理するかが大切なんです!
しかし、言うほどひどい状態ではなく、比較的進みは速かったんです。
フェイス下のパネルをスポット溶接している所です。
サビが回っていた内側も防錆処理します。 これがしたくて切開するようなモンです!
下側のパネルしか使わないのですが・・・最近今回必要な部分だけのパネルもあるようです!
ここだけしか使いません! マグロ一匹から取れる「大トロ」のようなモンです!(笑)
仮組みしたフロントフェース。
そしていよいよ本溶接!
サフェが入るとまったく分からなくなりますね。
ボディ全体の下処理がほぼ終わりました。
今回の目玉商品のご紹介! アルミフレームのサファリKITです。サビ知らずの優れもの!
一度すべての部品を取り付けてから、ステー類を溶接します。
室内はオリジナルペイントでしたが、オーナーさんの希望で色変えの為足付けしました。
塗装が仕上がったボディーです。綺麗になりました!!
後姿をよーく覚えておいて下さい!これCamperですから。
フロントと同じ、アルミフレームのリアサファリKITを取り付けました。
内側から見るとこんな感じです。
リクロームされたフロントドアのサッシです!
そしてリポリッシュされたルーバーウィンドウのアルミフレーム!
さて今回のレストアで一番見ていただきたい核心に入っていきます!
想定外の展開が始まりました!そうです、今回室内のCamperKITをすべて作り変えることになったのです。外装が綺麗になると、室内のヤレが気にはなるのですが・・・まさかの展開でした。
先ずはサイドパネルの張替え。
室内壁の裏側には、建材用の防音材を入れてあります。
ベッド&キャビネット類も、すべて作り変えです! 担当は、私の友人大工の「カズヤ先生」です!
仮組み、仮組みの連続です・・・。ここが正念場かな・・・。
サイドキャビネットの中に取り付けられているのは、燃焼ヒーターの軽油タンクです。
サイドキャビネットの製作中! ここは今回一工夫してあります。
仮組みしたキャビネット。・・・しかしナンか短くない??
完成したCamperKITの最終仕上げは、ベテランの職人さん「親方」によって行なわれました!
ニスを塗って乾かした後にペーパーで面を整え、またニスを塗るという作業を数回繰り返し仕上げていきます。
ルーフの仕上がり具合が、写真では伝わりずらいのが残念です。
フロントのキックボードを仕上げ中です。少し白くなっている部分がペーパーを当てた所です。
完成したドアパネルに、組み付け中のメーター周りです。
製作中のサッシフレームです。
そして左サイドのインナーパネル。
ベッド&キャビネットのニス仕上げです。
サイドウィンドウの内側には「カズヤ先生」のこだわりが感じられます。一つ一つ手作りで仕上げた木製のインナーサッシフレームです。
カーゴドアもご覧のとおり!
ベッドを取り付け完成!!
何故キャビネットが短かったか、お分かりいただけました? そうです、ウィンドウを殺したくないとのお客様の希望で、上をカットして肘掛&軽油タンクの収納スペースにしたってわけですね!
フロンと回りも組みつけが完了! サファリもキッチリ取り付けできました!
これを見たお客様たちからは、スッキリしていてイイですねと、かな〜り好評でした!! レストアラーとして嬉しい瞬間です!
リアキャビネットのドアもご覧のように綺麗に出来上がりました。 これ既製のものでは無くワンオフです!
開けるとこんな感じ!
完成したルーフです。
エンジンルームもご覧のように綺麗になりました! T/Mはすでに高速用の3.44ファイナルになっています!!
車載が完了したエンジンです!
CSPから発売されている、T−1用のステンレスマフラーを加工して取り付けました! なかなかアダルトなサウンドです!
ダイオードを使ってハザードも使えるようにしました!
フロントをローダウンするには、アクスルビームを外さなければなりません。
アジャスター用に長穴加工したビームです。
何も無いフロントフェンダー内・・・サッパリ!
アジャスターの溶接が終わり、搭載されたアクスルビームです。

これがAVISアジャスターです。最近はスピンドル交換より、こちらをお勧めしています。何故って? もちろん車高調整が出来るからですよ!
ビームのグリスアップ! 大切な作業です!!
完成したフロントの足回り!
完成したSundialCamperです! ブラック&グリーン&クロームのコラボレーションが今回のテーマでした。
今回使用したサファリKITは、「前を開けたくて」というよりもこの「光物」が欲しかったのです! しかもアルミですからサビ知らず!!
ひとつのコンセプトを決めてからレストアをすると、ほんとうに良い車が出来上がると思います。

 これからレストアしようとお考えの方、最初に完成図を作って取り掛かると良いと思いますよ!
Calマガジンさんの撮影時のひとコマです。