このプロジェクトのお話をいただいたのは「2004 VW Classic Weekend」に出かけたアメリカでの事でした。 輸入雑貨商のオーナー鈴木様がたまたま渡米中でしたので 、HOTELのロビーでお会いしたのが初めてでした。 カタログのコピー、欠品している部品などのリストなどを頂き、今回のスワップミートで部品探しから始まる事になったわけです! 2005の12月に来日したアメリカの友人EDDYさんとDAVEさん達の協力があってメインとなるある部品も手に入れることが出来ました!!
下の写真のベース車輌がどのように変貌していくか、ゆっくりご覧下さい!

1957 Storage Diner's Choro Pick
ワゴンワールドの鈴木さまのお店に引き取りに行ったときのカットです。
ベットの部分には板が置いてあるだけ・・・。
インパネはきれいにスムージングされていました。
板を外すとそこにはエンジンが・・・(笑)

テールランプもスムージング!?

いつものBUSの顔を・・・・
こんな風にしようか!?
それともこんな風にしようか!?

さぁ〜実作業の開始です!オリジナルの波板を使用したかったのですがコストの問題、加工のし易さなどでシマ板をチョイス。

発掘?されたフューエルリッド!パテ埋めされていました・・・(笑)

友人のEDDY&DAVEさんに探して頂いたうえ、ガレージにまで運んでもらったサイドゲートです!

 

見つけたのはいいけど、持っていけないと困っていたら・・・DAVEさんが“ピックに乗せて行ってあげるよ!”

  と・・・持つべきものは友です!!
最後まで悩んだゲートの取り付け方法はというと・・・

開閉はあきらめました・・・。どうしても手に入らなかったリアゲート、あのイギリス人が買わなければ・・・とブツブツ・・・。

 
この切り込みは何かというと・・・

ナンだこのポールは? そうです! ゲートの支柱になるわけですね。

  ゲートの下側にも補強のアングルを入れました。

ここまで来るとお分かりでしょう! サイドゲートはボディーに溶接する事になったのです。

 

 

90度に曲げられたサイドゲート。
ゲートの上側はさすがに硬く、アセチレンで炙りながらの作業でした。
大まかな形ができて点付けしたところです。

ゲートの本溶接後に剥離してみると・・・フェンダーアーチにも手が加えられていました。

サイドの板金を手早く仕上げて、サフェーサーを入れたところです。
そしてもう片側も同じように!
コーナーにはもちろん補強用のアングルなどでガッチリ固定します。
左側も剥離するとこんな感じでした。

さて問題のリアゲートです・・・NHRA風味にネットにしようかという案もあったのですが・・・。

ウチの板金屋のアイディアで、切って余った左右のゲートで造ることに!

まん中よりチョイ右で継いでいるのがお分かりいただけると思います。

 
裏側はこんな感じです。
ナニやら不思議なシルエットに!(笑)
ヒンジも取り付けて、面修正中です。
テールランプの穴も開けられ、完成したゲートも取り付けました。
どうです? オリジナル風味の仕上がりになったと思いませんか?
もちろん裏側も剥離作業を行います。
デコボコだった表面も平らにしなきゃですね!
全体にサフェーサーが入ったところです。
どんなベッピンさんに変わるのでしょう?
3色使い分ける為に塗装屋さんも苦労したようです。
ナニやら縞模様が・・・??
赤白のストライプ??
いいえ違います! どこかで見たようなカラーリングでは・・・?

そうなんです! これアメリカの国旗「星条旗カラー」なんですよ!!
オーナーの鈴木さんが輸入雑貨をなさっているので、この星条旗には思い入れが有るとおっしゃっていました。

搭載されていたエンジンを分解してみると・・・ケースは無理!
クランクシャフト研磨して再使用できました!
Newケースにクランク&カムを仮組み中!いがいと重要な作業です!!
ピストン&シリンダーはストックのサイズです。
1300ccヘッドを加工、ちょっとだけピリ辛な味付けにしました。
本組み中のエンジンです!

ロングブロックまで組み上がったエンジン! 今回あえてチューニングエンジンのチョイスはやめました。 ホイールベース短いから危ないですもんね!

さぁ〜次はミッション編です。

分解してみると・・・・なんと高年式ミッションが載っているではありませんか!

真っ黒けですが、これ多分ディーラー車のミッションですから、中身は最高なはずです!

外したデフは・・・気になるファイナルギアは・・・?

でもここだけはダメッ! 高年式のミッションはどうしてもガタが出ていますね。

  もちろんブッシングして処理しました。
とっところが・・・デフキャリア中にはガリ傷が無数に・・・・あぁ〜〜

ミッションはまあまあでした!

という事で、デフキャリアの交換作業中です。
バックラッシュの再確認&再調整は大切な作業です!
コンプリートになったミッション。安心して使えます!(笑)

元々はリダクション付だったのですが、今回クルマ全体の重心を下げたいという目的でリアはストレートアクスルにする事になりました。

足の組み付け中。

これサフェーサーが入ったエンジンのファンハウジングです。 これがどうなるかと言うと・・・。

カリフォルニアのナンバープレートのデザインに! これ本物のナンバーです。

搭載中のエンジンです。 いかがです?オシャレだと思いません??

とりあえずタイヤを付けて下ろしたの図。
ワイヤーハーネス(配線)の修正もケッコウ大変でした・・・。

バラバラにしてからKm表示をしたスピードメーターです。 もちろんグリスアップ済み!

さぁ〜これはなんでしょう?
ツィード&レザーで張り変えられたシートです。
どうです?見違えるようになったでしょ!

先程のパネルはリアウィンド周りに貼り付けるパネルでした。
元々ピックは内張りがありませんから、鉄板むき出し状態なのです。ここもボディーカラーに似た色のツィード生地で張りました。

発掘されたフューエルリッドも見事に復活しました!(笑)
フューエルタンクの固定もバッチリ!!
ワイパーモーターのO/Hです。古いグリスはカチカチで潤滑はしなさそう・・・。
各部の清掃、アーマチュアの修正後に新しいグリスを入れて組み上げます。
細かい作業ですが、とっても大切です!
取り付け前に作動確認をしたワイパーモーターです。

バッチリ動いたのですが・・・雨の日は乗らないって言ってたよな・・・(爆)
お話は前後してしまいますが、ミッションを載せる前の足廻りです。

フロントの足廻りもAtoZの作業が必要でした。 垂れ下がっているワイヤー類 は、全て特注で造ったものです。 何故って、ボディーが短いのですからオリジナルのままでは長すぎるのですよ!

長さを合わせた“スペシャルサイドケーブル”です!
搭載中のミッションです。

製作当時、FLAT−4さんから発売されたばかりの911ホイールを仮組み。オフセットの確認をしています。

ハイドアウトマフラーを加工中! これ元々はTYPE−1用なんです。

太鼓はエンジンの真横に来るように取り付けます。

この作業は全てロードクリアランスを確保するためなんです。

95%の作業が終わったチョロピック!

今回かなり時間を掛けたのが、車高のバランス調整でした。
オーナーの鈴木さまからのリクエストで“高速も乗れるようにねっ!”と言われておりましたので、足回りの製作には神経を使いました。

’04のホットロッド&カスタムショーでデビューした“チョロピック”です。

と言うか、これに向けて製作していましたから、間に合ってほっと一息でした。

制作期間約3ヶ月! 今ではムリッ!!

この“チョロピック”を直接ご覧になりたい方は、こちらにどうぞ!
今ではこの不思議空間の住人になっています。
でもオーナーの鈴木さん、晴れた日には“チョロピック”に乗って銀行に行ったりもしているようですよ!(笑) そしてもちろん各所イベント会場までの“運搬の足”&ディスプレイ用としても活躍中です!